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amadeyus2009-02-11

文化交流について(サラマンカにおける韓国の例を参考に)


11日、地元のホテルで「韓国ナイト(Noche Coreana)」なるものが開催された。こういう催しは、昔から大学とかでやっているのを見ていたが、スペインの片田舎に住むようになってその意義というか重要性をこれまで以上に感じた。


今回の催しは、現地の学生団体が、駐スペイン韓国大使館に頼み、その財政的援助を得て実現したものだと聞いた。当日は、韓国の文化等を紹介するパンフレットがあったり、チマチョゴリ等の衣装や伝統楽器が展示されていたり、かなり玄人色が出ていた催しだった。学生団体のイニシアティブにもすごく感心するが、これを支援する韓国大使館も先見の明がある。


草の根の文化交流ってのはよく聞く文句だけど、世界が狭くなっているこのようなご時世だからこそ、必要なのではないかと思う。


「グローバリゼーション」という概念に実際の「人の移動」が伴うようになって、各地で(失業の増加等の)経済的要因をきっかけに、相互不理解も相まって、多くの文化的・経済的摩擦がくすぶっているのではないかと感じる。


スペインに関しては、ここ10年余りで、中国人と中国製品(店舗・料理屋)が爆発的に増えており、これを快く思っていない人たちがいるのも確か。移民一世は現地の言葉を話せないこともあり、同時に現地の受入側も、これら新たな移民が、歴史的につながりが強かった地域から来る人たちでもないことから、余計に戸惑いも強く、現地社会への溶け込みが必ずしも容易ではなく、一部では失業のスケープゴートになりつつあるのも。


「失業者の増加」や「異質なものへの戸惑い」は、マドリッドバルセロナのような大都会よりもむしろ地方や田舎の方が顕著である。それを考えると、サラマンカのような地方都市でこそ、こういうイベントを行う意義があると思う。


実際、クラスメートの中には殆ど韓国について何も知らない人も多く、「犬を食べる国」という偏ったイメージくらいしか持っていない人もいたが、当日振る舞われたプルコギやチヂミに舌鼓を打っているのや、他の来館者が伝統衣装等に興味示すのを見て、自分の国のことではないものの、何か嬉しく感じた。次は、何処かで、「Noche Japon」をやりたい。